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ねこの日ですね

…元ネタは某有名な奴(宣言しとく!)。

 …またやってしまった。

 あれほど「死ぬところを見られないようにするんだよ」って母さんに言われていたのに、そろそろかなって立ち上がったら倒れてしまった。おまけに見つかって病院に連れて行かれて。お医者さんに最期と言われたけど判っていたから怖くもないし、そもそもこっそり姿を消す気だったのだから。でも多分、2日か3日動き出すのが遅かったのだ。

 家まで帰ってきてだるい体を横たえながら、これじゃ母さんの言いつけを守れないなぁと、今となっては間抜けな事を考えていた。そう言えば、「あなたは賢いいい子だけど、少し間が抜けているような気がするから気を付けるんだよ」って言われたっけな。

 この家に来た時はどこに連れて行かれるんだろうってちょっと怖くもあったけど、この家の人はみんな優しくて、特に仲良く遊んでくれたのがお兄ちゃんだった。もちろん時が経つにつれてお兄ちゃんも私も大きくなるから、いつまでも子供っぽく遊んでいた訳じゃない。けれどこの家に来て9年ほど経った頃のこと。そう、10年ほど前の話だ…。

 外から帰って来たお兄ちゃんは、ちょっといら立っているように見えた。きっと外で何か嫌なことがあったんだなってのは私にも分かって、でもきっといつものように私の頭を撫でてたら落ち着くよって思えたから、歩み寄って声をかけたんだった。

 怒られた。今まで一度もないくらい。

 毛繕いを頑張ってみたけど、抜け毛を無くすことはできなかった。せめて目立たない色にならないかと考えてみたけど、そんなことができる訳がないのは分かってた。抜け毛がお兄ちゃんには迷惑だったんだって考えた事もなかった私は、自分の間抜けさに心底がっかりしたのだ。お膝の上で頭を撫でてもらうのはとても幸せな時間だったけど、お兄ちゃんに迷惑はかけたくない。抜け毛をどうしようもないのなら、お膝の上は我慢しよう。それしかできることはないんだ…。

 …少しうとうとしながら、その時の事を思い出していた。ふと、どうせ母さんの言いつけを守れそうにない間抜けな子なら、もうちょっとだけ勝手なことをさせてもらってもいいかなって思えてきた。だるい体を起こして、自分でもよたよたするのを感じながら何歩か歩く。そして…。

 とん、とん。

 やだなぁ、お兄ちゃんが泣くことないのに。自分の体がこんなに重かったっけと思いつつ、お膝の上に乗っかって丸くなる。10年前より大きくなったお膝は、でも10年前と同じように暖かかった。暖かいのも幸せだけど、お兄ちゃんがちゃんと覚えていてくれたのが何よりうれしかった。もうしばらくだけ、ここにいさせてね…。

 再度書いておきます。私のオリジナルではありません

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