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ミスリードのような気もする

…どこぞに忖度したのか?

 読捨じゃなくて投売でもない某新聞が警察庁に取材して「車種別の致死率が明らかになるのは初めて」とした記事なんですが、「75歳以上の高齢ドライバーの乗車中の事故の致死率は、軽乗用車が普通乗用車に比べて1・6倍に上る」そうです。まあ驚くほどの結果ではないです。

 「75歳未満の場合、軽乗用車の致死率は0・59%で、半分以下の水準。普通乗用車は0・47%だった」ので「75歳以上の軽乗用車が突出して、致命傷を受ける割合が高いことになる」という結論自体は間違いとは言えない訳ですが、とても雑な分析に見えます。「衝撃が伝わりやすい軽乗用車の場合、身体の弱い高齢者が肋骨などを骨折するケースが多いことが原因とみられる」というのは判るんですが、いろいろな事故形態をひっくるめて括ればそりゃ自分より重い車とぶつかる確率の高い軽自動車の方が致死率は高くなるに決まってます。古い車に乗り続けていればエアバッグ等の装備率も差があるでしょう。75歳以上にとっては若い時義務付けられていなかったシートベルト着用習慣の差も無視してはなりますまいし、まして後席に乗っていた場合のシートベルト装着率となれば悲惨な数値が出てくる可能性が高い。

 車種別で統計を取るなら、運転者なのか同乗者―助手席・後席等も分けて―なのかも、シートベルトの着用状態やエアバッグ等・ABS等の装備状況も分け、単独事故なのか相手がいるのか―相手との重量差も分けねばなるまい―まで分離して初めて軽自動車での死亡率が高いとか低いとか言える筈です。もちろん軽自動車である限り自分より重い相手との事故が増える可能性が高いのは間違いないので、現代の安全基準が自分と同等の相手とぶつかった際の評価で決められている―ここが現代の軽と登録車で基準が同じ、という意味―以上現実世界で軽自動車が不利という事を否定する気は一切ありません。技術基準はボクシング(体重を基準に階級分けされて階級毎で比較)だけど現実世界は大相撲(いわば無差別級だけ)、って事です。まあ、昔は軽と登録車とではぶつかる時の速度基準が違ってたのですがね。

 田舎の取り締まりなんか絶対に来そうもない農道辺りを見たら、ちょっとそこまでだからという感じでシートベルトせずに走っているドライバーはまだまだごろごろしてるんですから…、特に高齢者。そういう現実を知る事なく後悔されたデータだけ見て記事書くんなら素人でも出来るんです。読切ではなくバラ売りでもない某新聞の記者には難しいのかも知れませんが…。

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