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スポーツカー概論

…一万人からご協力いただきました。

 車が好きな人が10人集まると8通り、100人集まると95通り、1000人集まると1024通り(をい)、「スポーツカーとは」と聞くと答えが出てきます。車雑誌やネットメディアなんかで編集者やライターが語ると、読者などから主に否定的なコメントが付きます。某ライターがいいところを突いた定義を披露されていましたがそれでも私には違和感があって、その原因を突き詰めてようやく完成に至りました。

 「本能派」「反応派」「性能派」「官能派」という派閥があるのです。

(1)本能派
 スポーツカーたるもの走る事を最優先にした設計となっているべきであるという一派。トレッド(左右輪の間隔)とホイールベース(前後輪の間隔)の比率や車体の重心位置の最適化が図られている―クルマの本能レベルに刻み込まれている―事こそスポーツカーを名乗るに相応しいとする。得てして実用性に欠ける傾向があるが、派内ではむしろ「実用性が低いほどエラい」ヒエラルキーが存在する。キーワードは「専用設計」。

(2)反応派
 運転するのが楽しくなる車がスポーツカーという一派。操作に対して忠実な動きをする車を好む。やや理屈っぽい部分はあるもののやたらぶっ飛ばすとか他人に突っかかっていくことは好まない―というか自分が満足できればそこで完結する―。4派閥の中では最も穏健な一派だが、いわゆる演出とか電子制御の目立った介入を好まないので、メーカー等からは厄介な一派と見做される面もある。キーワードは「直線性(リニアリティ)」

(3)性能派
 スポーツカーは速くてナンボ、な分かりやすい一派。「速いほどエラい」故にマウントしたがる傾向が強いが、「テンロク最速(排気量別)」や「筑波最速(コース別)」、「200万円以下最速(価格別)」…のようにパラリンピック的カテゴリー分けに走るしたたかさも備える。行き過ぎると「NAテンロクFFノーマルAT車谷田部最速」みたいになったり、ミニバンでも速いんだからいいじゃねぇか的になったりもする。キーワードはもちろん「最速」。

(4)官能派
 スポーツカーは見た目や音、演出や雰囲気が第一の一派。本人が満足してそこに納まっていれば人畜無害な穏健派なのだが、自分の基準に合わないものを批判しないと気が済まなかったり、傍迷惑な改造―99%走行性能が向上しない、良く言えばドレスアップ―をして悦に入るのが多数派の厄介な一派。「スポーツカーはMT一択、H&T出来て当然」みたいなことも言うが、H&Tしてはいるが速くもなくスムーズでもないのが多数派というのが実態。当然キーワードは「本末転倒(自覚無し)」。

 この4派閥、ほぼ全員がどれか1派だけという事はなく、本能派:反応派:性能派:官能派=1:1:3:5みたいにそれぞれの成分を併せ持つのが普通で、その配分が各個人どころか同一人物でもその時の気分でバラバラになるのです。だからある車種がスポーツカーなのかどうかという話は得てして揉めがち。そして筆者個人的には残念なことに、官能派成分が支配的な人が多数派です。ユーザーだけでなくメーカーやチューナー、あるいは製品(車そのもの)にも4派閥の成分が存在します。そして、ユーザー側と車側の成分比が似るほどスポーツカーとしての評価が高くなりやすく、食い違えばそうならないという仕組みになります。

 

…今年のエイプリルフールはガチでやってみましたよ。

 

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