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プチ改造人間になってみる

…いえ5年経ちましたが。

 実は私、改造人間です。プチですけど。右目に人工レンズが入っていてピントが固定されています。…世間では「白内障治療で水晶体再建術を行った」と言いますがね。

 白内障がどんな病気かは説明が面倒なので(をい)省きますが、平たく言えば目の中のレンズ(水晶体)が濁って見えにくくなる病気です。加齢によるものが一番一般的で80代ともなるとほとんどの人に症状がみられますが、先天性のものや外部からの刺激などが原因の加齢以外の後天性のものもあり、私のように30歳前後で発症というのは少数派ですがいない訳ではありません。進行を遅らせる目薬などもない訳ではないですが気休めに近いレベルで、今のところ根本的には濁った水晶体を取り去る治療法しかありません。レンズを1個取ったらそのままでは濁らないだけで極端に視力が落ちますので、現代では取った水晶体の代わりに人工レンズを入れて補う治療法が一般的です。(体質等の問題でレンズを入れられない場合は眼鏡などを使います。レーシックなどを行った人は入れることができても手術が大掛かりになるとも聞きます。)

 世間にはまだ性能が十分でないらしいピント調節機能のある眼内レンズとか、眼科医によってはよく勧められるらしい保険の効かない多焦点レンズなんてのもありますが、私の場合は保険の効く単焦点の一般的なレンズを選択しています。多焦点レンズだと夜の運転等で光がにじむ等不都合もあるらしい―私は入れてないので体感してない―。で、現在目から30~50cm辺りにピントが合い、その範囲以外は基本的にボケて見えます。本来どこにピントを合わせる(事を狙う)かは主治医と相談する筈なんですが、私の場合は仕事やら何やらから勝手に決定されたっぽい…といっても左目は通常の肉眼なので老眼が入って近くにピントが合いきらないものの両目を合わせればどこも大体見える状態なので、これ以外の選択肢は一般的ではないと思われます。実は術後2~3日ほどはPCのディスプレイなどが左が小さく右が大きい台形に見えていましてどうなる事かと心配しましたが、1週間も経たないうちに慣れて元のように見えるようになりました。発症した頃に右目の負担を減らそうと利き目を左にしようとした際は10年くらいかかったのですが、これはものすごく短期間で適応するんだなぁと自分でも感心した記憶があります。ただしどなたでも簡単に適応できるかは保証いたしませんし、ましてこの手術を受ける主流の70代とか80代の人だと適応しきれないかも知れませんので主治医と十分に打合せすることを強くお勧めします。

 手術の時期は患者が選べます。放置しても見えにくい(見えない)だけで命に別条があるとかなんとかではないからです。ただし、個人的には「見えにくいならさっさと手術」をお勧めします。発症した頃は折りたたみ型の眼内レンズが保険適用になった後とは言え一般人にアクセスできる耐久性がどの程度あって…といった情報がなく、20年持つとしても50歳過ぎに再度手術みたいな事は避けたかったし、調整型のレンズの技術の進歩や保険適応を待ってみようと思ってそうしました。が、見辛く目も疲れます。手術翌日に包帯を取った瞬間に「なんじゃこりゃー!」と叫びそうになったほど良く見えた事を考えると、技術の進歩に期待するなどの理由があるとはいえ見辛い生活を長く続けるデメリットの方が多大であると考えます。耐久性の方は今のところ一番長い人でも30年とかそこらの実績しかないのですが、入れ替えが発生するとしても私の場合なら1回で済みそうです。(MRI等も基本的には問題なく受けられるらしい。)

 手術の時期というともう一つ、季節があります。個人的には10月くらいをお勧めします。感染症予防のため術後しばらくは洗顔も禁止―医療機関によりごく短期間禁止の場合もあるが私の場合は2週間ほど―なくらいなので、出来れば空気がきれいで汗なども目に入ってくる可能性を抑えられる時期がベターと考えます。春先は黄砂や花粉が飛ぶし夏は暑いし冬は乾燥で砂ぼこりが増えるし…となると本格的に埃が舞う真冬までに術後の抗生剤(目薬)が不要になる10月がベストであろうと狙いました。施設によっては手術まで3か月とか待ちますので―私もちょうど3か月待った―、突然「手術したいんですけど!」とか言ってもダメです。まあ、衛生管理とかその辺りに不安のない方は真夏でも真冬でも何の問題もありません。ちなみに洗髪も1か月くらい禁止(美容院スタイルの仰向け方式は許可されていた)だったので、日本の真夏ではしんどいんではないかと思います。

 「見えにくいならさっさと手術」についてはもう一つ、発症してからあまり引っ張ると水晶体が硬化して手術が大掛かりになるとか健康状態が悪化してこれまた大掛かりな手術体制になる可能性があるなんて事も考えられます。「10~15分で終わる簡単な手術」と言われていますがあくまでも高血圧や糖尿病などがない―その他大きな病気も危険です―そこそこ健康体の人の話であって、そうでない人は当然事前の準備などから大掛かりになります。糖尿病は網膜剥離の合併症がよく知られていますが、網膜剥離があると眼内レンズを使えないか使えても大掛かりな手術になる事が多々あるようなのでとても大変です。あと、手術の時間が10~15分ってのは執刀医の先生が動かれる時間で、そこそこ健康体でこの手術の患者としてはすごく若い(40代半ば)の私でも前後1~2時間は動けないので日帰りとは言え丸1日取られます。15分くらい前に来て終わったら30分後には帰れる、みたいな想像をしている方はいないと思いますけど…?

 …頑張って左目を利き目にしたものの右目が回復したので仕事でルーペを使うとつい左目で覗いてしまいます。右の方が良く見えるのに…。癖って怖い。で、その時左目がわずかに濁っているのが分かるんですね(ごく軽度だけど全く濁っていない右目と色が違って見えるので分かる)。あと15年くらは平気だと思っていますが、さて。

※品質の悪い眼内レンズだと5年で濁りが目立ち始め10年で白内障と同じような状態になるものもあるらしいですが、私のは大丈夫なようです。

 

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